百観音巡り

・西国編 第六回 熊野詣ノ巻

         2013−6−3(mon)

いよいよ百観音巡りも最後のお寺に向かいます。
平成19年に発願し6年目となりました。
西国編は4年6回目で結願となります。
今回目指すのはたった一つのお寺のみ。
しかしそこは「熊野」神の国です。
いつもとはチョット違う旅となりました。

日程は西国編の初心に戻って0泊3日の弾丸高速バスツアー。
しか〜し、紀伊半島東岸には高速道がありません。
なんと片道11時間半かかります。!!
幸いなことにバスはトイレ付きの3列シート。
前回利用した時は中央列でゆっくり出来なかったので
窓側の列を予約できることを条件に日程を組みました。
さすがに今回は来るだけで特急で4時間もかかるので
大阪組はお誘いの声はかけられません。
ボッチの旅になります。

では、ぼちぼち出発です。

今回のバスは西武バスと三重交通が 共同で運行しているため出発は 埼玉県の大宮駅。
ウチから乗り換え無しで行けるので楽です。

途中池袋、横浜(画像無し)と寄り、 東名に乗り熊野を目指します。

ちなみに車内はこんな感じ。 前回京都に行った時のバスには窓側の席に カーテンがあり個室のような作りになってました。 それを期待していたのでチョット残念です。
しかし店を閉め自宅でのんびり一杯(?)飲んでの乗車のため 朝(尾鷲市付近)まで寝てました。

無事勝浦温泉に到着。 突然雨が降り出し慌ててレンタカーを借りました。 雨に濡れながら営業所に飛び込むと オッチャンが傘を貸してくれました。 今回もマツダの”デミオ”でした(なので画像はナシ)。
最初のお寺は15分ほど。 コンビニで朝食を買おうと思っていたら アッという間に市街を抜けてしまい 飯を食べる前に 到着してしまいました。

階段がキツかった〜!
今回唯一の観音霊場、青岸渡寺です。

そうココは西国観音霊場第一番札所です。
西国の締めであり、百観音巡りの締めが ココかと思うと感無量です。

今回最初にして最後。 御影を頂きました。
西国観音霊場巡り 結願!
百観音巡り 満願!!

ヤッタ〜!!!


那智山青岸渡寺と言えば那智の滝!
昔ちゅんださんと柳場と来たことを思い出しました。

望遠で目一杯近寄った滝口。 滝の落口の岩盤に切れ目があり三筋に分かれて流れ落ちるため三筋の滝 と言われている部分がよくわかります。
おきまりの石柱もこれで最後です。
続いて向かうのが 同じ敷地内にあるココです。
“熊野那智大社”です。
熊野にある熊野三山、正式には「日本第一大霊験所・根本熊野三所権現」 と言いその歴史はとても永く 仏教が伝来する以前の皇室神道(古事記・日本書紀系) よりも古い神々を祀っています。
今回は寺(仏像)好きの私には珍しく “古き神々の国「熊野」”の神社を巡って行きたいと思います。

今は艶やかに蘇っていますが
平成23年の台風12号で紀伊半島は 各地で大きな被害を出しました。 この那智大社も例外ではなく 裏山が崩れ大きな被害を出しました。
青岸渡寺から廻ったため鳥居が最後に。
参拝の証として御朱印と

午王宝印を頂きました。
これは七十二羽の烏を使い「那智瀧宝印」と書かれています。 昔これは誓約書として使われ、裏に誓いを書いて 血判を押して神仏に誓約しました。 しかしもしこれを破ると血反吐を吐いて地獄に堕ちると言われています。 今ではカマドの上に祀れば火難を免れ、 門口に祀れば盗難を防ぎ、病人の床にしけば 病気平癒となると言われています。

続いて向かったのが“別宮 飛滝神社”。
鳥居を抜け石段を下って行くとジャ〜ン 那智の滝です。
しかし無粋な物が写り込んでいます。 ココも台風の大きな被害を受け 現在復興中です。

滝自体は被害はなかったらしいのですが その下流はご覧の通り。 見づらいですが滝の流量がハンパないです。
間近で撮影しようとお滝壺拝所へ。 最も寄った位置からのショット。
飛瀧神社 斎場域の護岸が流失したため 復興作業中です。

ココでも御朱印を頂きました。

次の神社を目指します。
途中こんな地滑り箇所やその影響で廃道となった 道路のガードレールがねじ曲げられ垂れ下がった箇所が 彼方此方に。

“熊野本宮大社”です。
ココも台風の時は鳥居の中程まで水没したそうです。

その時の画像。 奥に見えるのが鳥居です。
現在の参道。
先ほどの画像はこの先の階段途中からのモノだと思います。

石段を登り神門へ。 さあお参り、と思ったら・・・
何と本殿は改修工事中。
実は本宮大社は明治以前は川の畔にあり、 過去に数回熊野川の氾濫による流失があり、 ついに明治22年現在の位置に遷されました。 それから120年目の節目の年にあたり修復をしていました。
修復中でも神様は御座します。 しっかりお詣り。

これが旧社地の様子。
こちらは拝殿。
熊野の神のお使いは“八咫烏”。 その繋がりでサッカー日本代表の ユニフォームも奉納されていました。
当然サッカーお守りも多数有りました。

これが“八咫烏”。
カメラを構えたおじさんが写り込んでいます。(笑)

いろんな所のこのモチーフが。
最後に御朱印と、
午王宝印を頂きました。
本宮では八十八羽の烏で「熊野山宝印」と書かれています。

癖で石柱をパチリ。

何となく鳥居の扁額も一枚。

そのまま歩いて旧社地、大斎原(おおゆのはら)へ。
比べるモノがないので解りづらいですが、この鳥居 とんでもなく大きいです。

ココも災害時はこんな様子に。
ココが大斎原、昔本殿のあったところです。 今はひっそり。
林の先には熊野川が。 これではチョットの増水で途端に水をかぶるでしょう。
鳥居を見上げるとココにも“八咫烏”。
次を目指しますが道は熊野川沿いを。 ココは瀞峡ウォータージェット船の発着所。 飯を食おうと思って寄ったらレストランは 団体貸し切りになっていました。
結局昼飯は「すき屋」。 腹を満たして到着したのが熊野三山最後の神社 “熊野速玉大社”です。
神門です。
さあお詣りです。
本宮は柱などに塗装がなく渋い感じでしたが 那智と速玉は朱色が鮮やかです。

絵になります。 なぜかココは人も居なくひっそりしていました。
御朱印を頂き、

午王宝印を頂きました。
速玉大社では四十八羽の烏で「熊野山宝印」と書かれています。
これでコンプリート!

次は熊野の神々が最初に降り立ったと言われる “神倉神社”です。
近くには徐福公園と言うのもあり徐福の墓まであります。 徐福=神武天皇説などと言うのもあって皇室神道の 発生にも関係有りそうです。(でも今回はパス 笑)

とんでもなく急な石段が続きます。 普通に立っても手を伸ばせば石段にさわれます。
ナンとこの石段を松明片手に争いながら 駆け下りるという「御燈祭」が毎年2月にあります。 現場を見ると信じられません。

だって上から見ると先が見えません! こんな自然石の石段をしかも夜です。 毎年ケガ人が出るそうです。
さすがにとんでもない角度は長続きせず、 普通の石段に。とは言え石段は538段も続きます。フ〜!
やっと到着。時間にすれば15分弱でしたが キツかったです。
汗だくになりながらお詣りです。

神主さんは居ないので先の 速玉大社で御朱印を貰っておきました。
ご褒美はこの景色。 朝はスゴイ雨だったのに好天に。
注連縄が張ってあるのがご神体と言われる 「ゴトビキ岩」。ヒキカエルのことだそうです。 ん〜、見えなくもない。(笑)
男根に見えるという説も。(笑)
またフウフウ言って降ります。 降りは膝にキます。
境内のすぐ外にはなぜか「出雲大社」が。 出雲も皇室神道以前の古き神々の地。意味深です。
ちなみに新宮市街から見たゴトビキ岩を望遠で。
次はチョット足を伸ばし熊野市へ。
“花の窟神社”です。

この岩が御神体です。
ココは伊弉冊尊(イザナミノミコト)の埋葬地と 言われているところです。
どれか解らないのですが岩の裂け目が女陰と言われ この岩をオメコ岩と呼ぶこともあるそうです。 神倉神社のゴトビキ岩(男根)と対になると考えられています。
御神体には「お綱かけ神事」の 綱が架けられています。 これは三貴紳などをを表すと言われます。
最後に御朱印を。
見たかったところはこれにて終了。 レンタカーの返却時間までは まだ余裕があるのでもう一つお寺を。

補陀洛山寺です。 歴史上は結構重要なお寺なのに観光客は誰もいません。
聞こえるのは境内の公園で 遊ぶ子供たちの声だけです。
一人ベンチに座りこんなのを眺めていると やっと百観音巡りが満願したんだという実感がわいてきました。
嬉しくもあり、寂しくもあり、感慨無量です。


レンタカーを返すため荷物をゴソゴソやってるうちに
カメラの設定のボタンを押したらしく
ちっちゃな画像になってしまいました。

まずはお土産の買い出しです。 紀伊勝浦駅前をあさります。
お土産は行く前からコレと決めていました。
“那智黒”!!
みんな大好き〜!(笑)

次はバスの出発までに晩飯です。 しかし商店街は狭くあっと言う間に 港まで突き抜けてしまいました。
この船で沖にある島の温泉にジーちゃん、バーちゃんがぞろぞろ。

漁港もあるのでマグロが売りみたいです。
この看板猫のお店に決定!

まずはコレ!!
百観音巡り満願を祝し
カンパ〜イ!!

まずはこんなおつまみから。
くじら料理がいっぱいあります。
歯ぐきってあれ?

メイン登場!
美味し〜い!!
しかしハーフです。

それは
抹茶ワラビ餅が食べたかったから〜!(爆)
あとは良い気持ちのままバスに乗り帰宅しました。
当然その日一日仕事でしたが 意外と疲れは残りませんでした。



これにて
 板東三十三観音
 西国三十三観音
 秩父三十四観音

  百観音巡り 満願! イッヤホ〜〜!!