百観音巡り

・西国編 第二回 京都ノ巻

         2009−11−18(wed)

先週の「西国編 奈良ノ巻」に続き今度は京都です。
さすがに京都、霊場が集中しており
多くの「御影」を集めることが出来ます。
しかし市街地も多く車では巡れません。
そこで登場は「レンタサイクル」。
運動不足対策として春から週4〜5日
1日20kmほど乗っていたので
そこそこ自信(体力的)もあります。
しかも観光に力が入っている京都には何と朝6時から営業している
レンタサイクルショップもあります。
コレなら高速バスが着いた朝一に借り
一番遠くのお寺に開門の8時には着くことが出来
そこから戻りながら霊場を巡って来るという
効率的なコースが取れます。
当日の天気も良さそうなので
予約を入れようとすると
ショップのHPに繋がりません。
 ?
ガ〜〜ン。何度やってもダメです。
今まで立てた計画が「“振り出し”に戻る」です。
ほかのレンタサイクルショップは早くて8時から。
バスが着いてから1時間半もあります。
コレでは全部回れない!
ならばと次に考えたのは「レンタバイク」。
探してみると駅近くに1件有りました。
ところが「10時開店」。
今度はバスが着いてから3時間半後です。
そこで市外のお寺はバイクで。
コレなら自転車では無理と諦めていた
郊外のお寺も回れます。
そして市内のお寺はバイク屋が開店するまでの時間を使い
徒歩で回ることにしました。

今回は予定通り6時半にバスは京都駅に着きました。
朝マックで朝食を済ませ最初のお寺を目指しました。
のんびり行ったのですが開門の時間まではまだ少しあります。 そこで近所をブラブラ。そして「思わぬ発見、その一」。 六道珍皇寺、小野篁が地獄まで通った井戸があるお寺です。 いつかは行きたいと思っていたお寺だったのでラッキーです。 しかし見た目は市街地の小さな普通のお寺。 地獄に繋がる井戸を探したのですが予習していかなかったので 見つけることは出来ませんでした。(聞くにも朝8時前なので境内には誰もいませんでした)

観音巡り本日初めのお寺は第十七番札所 六波羅蜜寺です。
前の道が狭く本堂までの距離がないので上手く撮れません。

本日1枚目の「御影」です。
「空也上人立像」(口から仏さんが並んで出てくるヤツ)を 見たかったのですか8時半からだったので諦めました。

石柱もパチリ。
奈良の興福寺もそうだったのですが 石柱が門前にはなくちょっと離れた路地にありました。

清水五条駅まで戻り京阪電車に乗り神宮丸太町駅へ。 次のお寺は第十九番札所 行願寺(革堂)です。
コレは山門。

本堂。尼寺なのか僧姿のバーちゃんが対応してくれました。

本日2枚目の「御影」です。
ココでちょっとイレギュラーが。 今まで「墨(白黒)」の御影を集めていたのですが 何とカラーに。
実は昔一度廃れた西国三十三所巡礼が中興されてから今年で 千年目に当たると言うことで御開帳(全霊場)が行われてきました。 その記念としてこのカラーの御影が作られました。 しかし私はすべて回るまであと何年かかるが分かりません。 途中で白黒に変わるのはイヤなので初めから「墨」を集めてきました。 何とココでは「墨」は売り切れてしまいカラーしか手に入りませんでした。

ココでも石柱を。


次は歩いて目指します。
すると「思わぬ発見、その二」が。
アノ有名な本能寺です。 私はお寺は好きですが見たいのは仏像。 歴史にはあまり興味がないので本能寺が 京都のどこにあるのかさえ知りませんでした。 まさかこんな市内にあるとは。 結局門も潜らず写真だけ撮って次に向かいます。

次のお寺は第十八番札所 頂法寺(六角堂)です。
コレは山門。

そして本堂。
周りは高層ビルに囲まれているのですが ココだけ別世界です。

それもそのはず、ココは生け花の「池坊」発祥の地だそうです。 画像にはありませんが寺の裏の巨大なビルはその本部。 だからかこんな庭もあります。

本日3枚目の御影。
お決まりの石柱にも 「華道発祥の地」とあります。 地下鉄烏丸線 烏丸御池駅から次を目指します。
地下鉄烏丸線 九条駅で下車。 すでに1時間以上歩きづめ。
しかし次は楽しみにしていた東寺の「特別拝観」です。 初めて南大門から入ります。

3つの「特別拝観」がありますが、まずはココに直行です。

写真撮影は出来ないので東寺HPから 画像を拝借。画像では金色が華やかで綺麗ですが、 実際は照明が暗く想像していた荘厳さはありませんでした。 しかしやっぱりココは完成された空間で息が 詰まるようでした。
続いて金堂・講堂を軽く流し宝物館です。
宝物館ではコレをやってます。 普通の仏画はあまり好きではないのですが曼荼羅は別です。 しかし面白いのはパンフレットの表紙にあるモノぐらいで イマイチでした。

東寺の「特別拝観」最後は観智院。


ココのご本尊は虚空蔵菩薩。
そう一三詣りの仏さんで何と5人も揃ってます。 それぞれ虎・象・馬・孔雀・鶴に乗っています。 子供達の学業成就をお願いしました。 (画像はパンフレットをコピー)
時間は10時半。何と3時間近く約7kmほど歩きました。 疲れた〜。レンタルバイクのお店は駅の反対側。 まだまだ予定があるのでココはタクシーで。

バイクはスズキ「レッツ」2ストモデルを借りました。 しかし奈良を回った時のダイハツブーン(ナビ・ETC付き)は1日5250円。 原付が1日(メット込み)3800円。 やっぱりバイクってマイナな存在なんだと思いました。
さ〜、西国観音巡りに復活です。京都をちょっと離れます。 途中国道9号線老ノ坂をレッツで攻めます。 そしてたどり着いたのが亀岡市にある第二十一番札所 穴太寺。

コレが本堂。
このお寺は「お庭」が有名です。 やはりこの趣味のない私はパス。

そして本日4枚目の御影。

最後に石柱。
途中吉野家で昼食を摂り(経費節約です。 奈良の時はマック。)目指すお寺は京都 西京区にある第二十番札所 善峯寺。
山門なのですが門前の敷地が無く 全体を入れられない変なアングルの画像です。 そうこのお寺は山の上。ココまでの坂がとてもきつく 2ストレッツでも歩くほどの車速。 もしチャリで来ていたらおそらく“撃沈”していたでしょう。

本堂です。ココの観音さんは非常に綺麗で見たかったのですが 御開帳は10月まで。いつか機会があったらまた来たいです。

そして本日5枚目の御影。
どんどん稼いで行きます。

門前の土産物屋の脇の石柱です。


今度は京都市街の西側から東側に一気に行きます。 今回はポータブルナビを持参です。 原付なので「有料無し」「距離優先」設定です。 するととんでもなく細い道を選択。 ハマーでは突っかかってしまいそうな道を レッツで疾走。途中こんな見事な竹林も通りました。

次のお寺は宇治市の第十番札所 三室戸寺。
すぐそこまで市街地が迫っていますが 一歩入ると木々に囲まれ静かです。

本堂です。蓮の花が有名らしく 境内一杯に睡蓮鉢があります。

本日6枚目の御影。
また「墨」は売り切れカラーです。 西国を回り終わり扁額にする時「墨」があったら 買い直したいと思います。(何時のことだろう)

紅葉が綺麗だったので振り返り山門を。


最後に石柱。妙に立派です。
次のお寺は伏見区醍醐寺の山の上、 上醍醐にある第十一番札所 准胝堂です。
しかしこのお堂平成20年8月の落雷が原因による火災により 焼失、現在醍醐寺金堂に秘仏・准胝観音像は移されています。 良かった〜。上醍醐まで徒歩で往復一時間くらいかかるそうな。 ここに来ての山歩きは勘弁して〜。
画像は仁王門。

失敗、肝心の金堂を撮り忘れた。 のでHPより借用。
本日7枚目の御影。
「墨」をGet。

五重塔と燃えるような楓。
杉が邪魔!塔と楓だけを上手く撮ることが出来ませんでした。

前のお寺から紅葉が非常に綺麗になってきました。 俺としては珍しく風景撮り。
見事なグラデーション。
でもやっぱり現物の色の切れは表現できない。

上醍醐の山をバックに駐車場で休む「レッツ」。
メータのところに見えるポーチにカーナビが入っています。

ラッキー!上醍醐に行かなければ無いと思っていた石柱を発見。
次のお寺は東山区の第十五番札所 今熊野観音寺。
山門はなく本堂に直行です。

本日8枚目の御影。
それにしても見事な紅葉。 まさに観光ポスターのようです。
石柱の脇にある橋が鳥居橋。 なぜお寺なのに「鳥居」かと言うと、 古くこの地には熊野権現社が鎮まっていたからだそうです。 つまりこの川が結界、橋が山門なのでしょう。
西国編 京都ノ巻最後は超メジャー所、 第十六番札所 清水寺です。
も〜すごい人・人・人です。ココまでの道も大渋滞。 原付の利を生かし裏道をチョコチョコ。 電柱の陰に駐車。急ぎます。
何しろココでも「特別拝観」。 御開帳で内々陣が見られます。 あまり知られていませんが清水寺には 非常にレベルの高い密教仏が満載です。 発券所で「内々陣も」と言うと おじさんが「御開帳に期間は終わりましたよ」 冷たく一言。ガ〜〜ン。

HPで確認してきたのに!
っと思って帰宅後再確認したところ
 平成20年9月1日(月)〜11月30日(日)
 平成21年3月1日(日)〜 5月31日(日)
どうも年と月日を混同していたようです。
ク〜!見たかった!!

意気消沈しながら9枚目の御影を購入。 今度の御開帳の予定を聞くと 「今は決まっていません」ガ〜〜ン、ガ〜〜ン、ガ〜〜ン。 あまりの落ち込みに他の写真を取り忘れました。
時間は午後4時を回り拝観できるところも限られてきました。 最後はやっぱりお気に入り「三十三間堂」にしました。
着いたのは4時過ぎ。入場は4時半までなので 駐車場のジーちゃんに急かされます。 入ってしまえばこっちのモノ。ゆっくり千体佛を楽しみます。
タイムアップ!もう拝観できる寺社はありません。 コレにて西国編 京都ノ巻は終了です。 ア〜ッ、また画像撮り忘れた。

「レッツ」にGASを入れ返却します。
店員のニーチャンと雑談。 4ストの原付は力が無く人気がないので 今でもこの古い「レッツ」を指定する人が 多いそうです。
今回は大阪組がいないので晩飯を求めウロウロ。 結局駅ビルのレストランで「ヒレカツ定食」+ビール×3です。 画像は京都駅ビルより眺めた京都タワー。

帰りのバスまで時間があります。 マイケルの映画で始まったツアーなので、 この時間でまた映画でも見ようかと調べたのですが 駅の近くでは良いのがありません。
結局本屋やおみやげ屋をのぞき時間をつぶしました。
今度の画像は京都駅ビルのXマスツリー。 とてもデカい!下にいる人と比べてみて。

最後に今回のツアーで自分用に買ったお土産を。
まずは興福寺「お堂で見る阿修羅展」で買った「扇子」。 「国宝 風神雷神図屏風」(俵屋宗達筆)のレプリカ扇子です。 建仁寺のモノをなぜ興福寺かというのは置いといて、 以前から「扇子」を探していたのですが「これだ!」 と言うのが見つからず今日まで来ました。 阿修羅展のお土産コーナで見つけコレも縁だなと購入。 他に迷ったのは天燈鬼・龍燈鬼のUSBメモリ。PCに挿すと 翳した燈籠に明かりが点きます。スッゴク悩みました。

東寺で買った「屏風」。
「国宝 十二天屏風」のレプリカです。 仏画は好きではないと言いながらコレには一目惚れ。 高さ20cmの六曲一双の本格的な屏風です。 将来自分の書斎が出来、安楽椅子とデスクが揃ったら 卓上にコレを飾りたいと思います。(そんな日は来るのか?)

三十三間堂で買った「クリスタルストラップ」。
見えづらいですがガラスの中に千手観音立像が刻まれています。 千手観音は「子年」の守り本尊なので私のお守りです。 閉館時間ギリギリに飛び込んだ割には本尊の御朱印を貰い 御影まで購入。お土産コーナもじっくり楽しみました。 私の「京都2トップ」はやっぱり東寺と三十三間堂です。 ただ寂しいことに老眼でよく見えません。(爆)

京都市街の専門店で買った「御念珠」。
恥ずかしいことに私はこの年まで「御念珠」は持っていませんでした。 買おう買おうとは思っていたのですが宗派によっての違いなどもあり なかなか購入までは至りませんでした。 さすが京都には専門店もあり、いろいろ見比べて選べました。 選んだのは欲しかった百八珠です。 「真言宗の基本は百八で百八煩悩を退散消滅させるためといわれ、 また百八尊をあらわすといわれます。」(宣伝コピーより) 昔、どの珠がどの仏さんを表すかの表を見たことがあり 買うのなら絶対百八珠と決めていました。 専用の数珠袋と合わせ購入。


夜行バスを使ったのは
高校時代のスキーバス以来でした。
この歳だと到着してから動き回るのはキツイかなと
思ってましたけど意外と大丈夫でした。
もし利用する人がいたらアドバイスです。
それは「空気枕(車用)&アイマスク」の使用です。
奈良の時周りの人が使っているのを見て
100円ショップで購入、京都の時に使ってみました。
正直ビックリです。特に枕を使うと首がグラグラせず
ゆっくり寝ることが出来ました。
観音巡り西国編は夜行バスが基本になると思うので
これからも活躍するでしょう。
次は山陽道を攻めたいと思います。
何時のことかな。
その時は大阪組、またよろしく!


残り七十観音!